中古の墓石を選ぶという選択肢は、近年になってコスト削減や環境保護の観点から注目されるようになってきました。
新品と比べて価格が大幅に抑えられる点が最大の利点であり加工や搬入が済んでいるため、納期も短くて済むというメリットもあります。
しかし、その一方で検討すべき課題も多くあるのです。
まず前使用者の情報が残っている場合があり、その場合は文字の削除や再彫刻の手間が必要になります。
宗教的な観点から他人が使用していた石に抵抗を感じる人も多く、家族全員の同意が得らるかどうかが重要です。
表面に微細な傷や変色が見られることもあり、見た目にこだわる方には向かない場合もあります。
購入時には信頼できる石材店で現物を確認し、過去の使用歴や素材の状態リメイク費用などを明示してもらうことが必要です。
再利用する際にも「魂抜き」と「魂入れ」の儀式が必要とされるため、これらの手続きについても事前に確認しておくとよいでしょう。
墓石は故人の供養と家族の安心の象徴であるため中古を選ぶ際にも安さだけにとらわれず、信頼と納得のもとで選定することが大切です。